義姉に全てを奪われ虐げられた令嬢は、青い小鳥の王子に溺愛される
*


 それから数日が経ち、小鳥は相変わらずいつでもどこでもシーラの元を離れず、ずっと側にいる。そして、ことあるごとに綺麗な鳴き声を披露するようになっていた。

「本当に綺麗な鳴き声ね。いつ聞いてもうっとりするわ」

 シーラがそう言って微笑むと、小鳥は得意げな顔をしてまた綺麗な声でさえずっている。時折、踊るようにして跳ねることもあり、その可愛らしい仕草にシーラはいつも癒されていた。

「シーラ様、もしかしてこれって求愛行動なんじゃありませんか?」
「求愛行動?」

 近くにいたフルールにそう言われ、シーラは目を丸くする。

「ええ、鳥の種類によっては、美しい鳴き声を披露するとか、ダンスをして求愛する鳥もいるそうですよ。もしかしたら、この子もそうなんじゃないでしょうか?」
「性別を気にしたことがなかったけれど、それじゃもしかしてこの子は雄なのかしら?」

 シーラの疑問に、小鳥はバサバサとシーラの周りを嬉しそうに飛び回る。シーラが指を小鳥の方へ向けると、小鳥は一目散にシーラの元へ飛んできて指に止まった。

「もしあなたが求愛してくれているなら嬉しいわ。……私も、小鳥になってあなたと一緒に飛んでいけたらいいのにね」

 悲し気に微笑みながらシーラがそう言うと、小鳥はそれに答えるかのように、また美しい歌声を披露し始めた。

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