ファーストキスのプロデュース 〜昔フラれた幼なじみを最高の彼氏に育てる方法〜
涙でマスカラでぐしゃぐしゃになった顔も見られたくない。

片方の靴を失って無様に倒れている惨めな姿など、誰よりも海斗にだけは見せたくなかった。

「あっち行って……! 美玲のところに戻りなさいよ! ウチのことなんて、もう関係ないでしょ……っ!」

「関係ないわけないだろ!」

海斗の低く張り詰めたが、夜気を震わせた。

けれど、その声に含まれていたのは怒りではなく、胸が張り裂けそうなほどの痛恨だった。

海斗のたくましい両手が、拒絶しようとする夏凜の華奢な手首を優しく、けれど解けない確かな力で制止する。

そして、そっとドレスの裾を押し上げ、露わになった足元へ視線を落とした。


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