1年限定の小悪魔バディは、私を離してくれません。
「あ、は, はい……! もう、心臓が口から飛び出しそうで……」


「ふふ、でも、ここまで来たら楽しんだもん勝ちだよ」



余裕そうに微笑むと、スタッフに呼ばれて一足先に暗幕の向こうへと消えていった。




その背中を見送りながら、私は自分の足元を見つめる。



今日の日のために、慣れない手つきで選んだパステルピンクのワンピース。


裾に控えめなフリルがついたその衣装は、今の私にはあまりにも不釣り合いに思えて、胸が締め付けられる。



あざとく首を傾げてカメラにアピールする練習なんて、1回もしてこなかった。



ただただ、パニックで涙目になりながら、ワンピースの裾をぎゅっと握りしめることしかできない。
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