ほな、今度こそえっちしよか?
「お、覚えてますよ!」

忘れるわけないやろ!

あの日から何回思い出したことか。

「悠、あの時おもろかったなぁ」

「俺は必死やったんですけど!」

「知っとる、知っとる!」

泉さんがケラケラ笑う。

……完全に遊ばれとる。

「なあ、悠」

「はい?」

泉さんは、俺の耳元で。

「まだ経験ないん?」

ブッ!

思わずビールを吹き出した。

ちょ、ちょっと待って!

なんで今、その話になるんや!

心臓がバクバクしとる。

「いきなり何聞くんですか!」

「だって、気になるやん」

泉さんが俺の顔を覗き込む。

近い、近いって!

「で、どうなん?」

「……ありませんよ」

声、ちっさ!

自分でも情けなくなるわ。

「ほな、あの約束、まだ有効やな」

……えっ?

今、なんて言いました?

頭の中が真っ白になった。

待て、俺。

落ち着け。

今度こそ、ほんまに……?

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