好きになった人は、友達の好きな人でした。

プロローグ

今日は義務教育から解放される日。

さくらが散るように舞う下で、茶黒のつややかな髪をひとつに結び顔を赤らめている女の子が、学ランを綺麗に着こなしている男の子から第二ボタンを貰っているところをみた。

鼓動が激しくなる。

目が、耳が、鼻が。

みたくない、ききたくない、この空気を吸いたくないと
訴えている。

どうしたらよかったのか。何を間違えた。

初めから間違っていた。

同じ班で、席が前後で、笑うと目が弧を描く彼のことを
好きになったあの日から。

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