ほな、温泉行こか?
悠が大浴場から戻ると、泉は窓際の椅子に座っていた。

テーブルには、空になったビールの缶が二本。

(……もう二本も飲んどる!)

「泉さん、ただいま戻りました」

「おかえりぃ! お風呂どうやった?」

「めっちゃ気持ちよかったです!」

「せやろ? 広いお風呂は最高やんなぁ!」

泉は満足そうに笑った。

「そろそろ晩ご飯の時間ちゃう?」

「あ、そうですね! もうすぐです!」

(よし! ここからが本番や!)

悠は浴衣の襟元を整えた。

(豪華な料理に、飲み放題……)

(泉さんも喜んでくれるはずや!)

そのとき、部屋の電話が鳴った。

「はい、もしもし」

悠が受話器を取ると、夕食の準備が整ったという連絡だった。

「泉さん、晩ご飯です!」

「やったぁ! お腹ペコペコやねん!」

(よっしゃ! 今度こそええ雰囲気にしたるで!)

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