きみが窓を見なくなるまで
みなみが椅子を動かした。

隣へ来て、鞄からティッシュを出す。

袋ごと、私の机へ置いた。

「使って」

私は頷き、一枚取った。

指が上手く動かなくて、二枚出てきた。

そんなことまで恥ずかしくなった。

みなみは何も言わなかった。

背中に触れる手も、無理に顔を覗き込む動きもなかった。

ただ、隣に座っていた。

私は目元を押さえたまま、息を整えようとした。

吐くと、少し震えた。

「……ごめん」

言うと、みなみが首を横に振る気配がした。

「ゆっくりでいいよ」
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