きみが窓を見なくなるまで
みなみは、最後の一本について話した。

返せると思ったこと。
少しだけ判断が遅れたこと。

私は、途中で言葉を挟まずに聞いた。

何を言ってもらえば楽になるのか、自分が泣いた日にもわからなかった。

ただ、最後まで聞いてもらえたことは覚えている。

「……って感じ」

みなみが息を吐いた。

私は頷いた。

「悔しいね」

「うん。すごい悔しい」

彼女は言い切ってから、少しだけ笑った。

「聞いてもらったら、また腹立ってきた」

「それ、大丈夫?」

「大丈夫。練習する」

その声は、いつものみなみだった。

私は少し安心して笑った。

彼女の話を聞けることが、うれしかった。
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