キスするくせに、彼氏じゃない。
彼がこちらを見た。

 

さっきより長く。

 

気づいたときには、笑顔をどう戻せばいいのかわからなくなっていた。

 

「……何」

 

彼は目をそらした。

 

「次、降りる」

 

私は慌てて車内表示を見上げた。

 

*
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