キスするくせに、彼氏じゃない。
私は身を寄せて文字を読む。

指で示された一文は、昨夜は何となく読み過ごしていたところだった。

 

「あ……本当だ」

 

顔を上げる。

瀬川くんも同じページを見ていた。

 

「知ってて、止めなかったんだ」

「たぶん」

 

私はもう一度その行を読んだ。
< 175 / 756 >

この作品をシェア

pagetop