キスするくせに、彼氏じゃない。
こういうとき、どこにいればいいかは知っている。

邪魔にならないところ。

話しかけられないところ。

 

「瀬川くんたちは、何て書いたの?」

 

私は階段に足を向けた。

 

そのとき。

 

「白石」

 

呼ばれて振り向く。

 

律がこちらを見ていた。

 

「用紙、持ってる?」

「……うん」

「見せてあげて」
< 50 / 756 >

この作品をシェア

pagetop