聖夜、貴方に祈りと誓いを
*


___いつしか、今はもういないおばあちゃんから
教えてもらったことを思い出した。

『ねえ、美羽ちゃん。"言霊"って知っているかい?』
『コト…ダマ?』

私の目を見てゆっくりと、諭すように話してくれた。

『そう。言霊。言霊っていうのはね、言葉に宿る不思議な力のことを言うんだよ』

おばあちゃんは、私の頭を撫でながらそう言った。
…私は、そんなおばあちゃんの体温が大好きだったんだっけ。

『例えばね、美羽ちゃんが誰かに…例えば湊くんに「大嫌い」って言ったとするでしょう?そうしたら、本当は嫌いじゃないのに嫌いになった、って思ってしまうんだ。これが、言霊の不思議な力』
『へえ〜!なんだか、すごいね!』

そんな私の反応を見たおばあちゃんは、目を見開きながらもシワを深く刻んで笑ってくれた。

『そうだよ。言霊には、ものすごい力が宿っているから、「嫌い」みたいな人を傷つける言葉は絶対に言ったらだめだよ』
『うん!約束!』

…ああ、懐かしい。あの無邪気だった頃に戻りたい、
そう思ってしまう。

おばあちゃん、ごめんね。

ちっちゃい頃の約束、破っちゃった。
ずっと守り続けてたけど、限界が来ちゃったみたい。

ねえ、私の大好きな物知りなおばあちゃん。

いちばん大切な人に

「大嫌い」

って言っちゃったときは、どうやって仲直りすればいいのかな?

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