ミラーボール
「ねぇ瑞希、最近なんだか歌もギターも、上手くならないんだ」
瑞希は、いつも一人ギターを鳴らしながら校庭にいた。
瑞希の練習が終わって、そう切り出すと瑞希は「うん」と頷いた。
「楽しくなさそうだしね」
「バンド辞めた」
「そう」
「頑張ってたつもりだったの。メンバーの皆がちゃんと音楽出来るようにって、イベントとかに出させてもらったりとか、リーダーが弱音ばっかりだったら、頼りないだろうって、思って、弱音も吐かずにいたの。……だけど、全部意味なかった。私だけが空回りしてた。一緒に頑張れるって思ってたのに段々、溝が深まってって、一緒の舞台に立ってるはずなのに、一緒にいるはずなのに、ずっと一人な気がしてた。しんどかった…でも、誰も気づいてくれなかった」
「言わなきゃ無理でしょ。まぁ……辞めてよかったんじゃない?死にそうな顔してたよ、最後の演奏」
瑞希はまた、あの歌を歌ってくれた。
瑞希が私にずっと前歌ってくれた、あの歌。