ミラーボール
スパルタな家庭で育ち、勉強を足の爪の先、髪の毛の先端まで叩き込まれ、しかし、暫く経って伸び悩んだ時期に、弟が出来て、両親は私を捨てて弟に力を注いだ。
私が使えなかったから、彼らは私を、捨てたのだ。
簡単に。
地道に勉強を続けても、喜ばれることはなくなった。
私は生きる意味を失った。
勉強をしている時に、生きがいを感じていたわけじゃない。
苦痛でしかなかったけど、それさえ求められなくなった時、私は何も持ってはいなかったのだ。