クリスマス*ガーデン
大野さんと過ごす、初めてのクリスマスだったけど……。
「ありがとう」
克巳は、照れたようにうつ向いて、私の右手を乾いたタオルで拭き、マッサージをしはじめた。
男の子に、こんな風に触れられるのは、慣れていないから……。私より、だいぶ大きな手の平に包まれて、どぎまぎする。
どうしよう、恥ずかしい。
「あのっ、……もう、だっ、大丈夫よ?」
「軽い凍傷は、こうやって血行を良くさせないと、後がツライんだよ」
さすが雪国育ち。
でも、タオル越しの大きな手の暖かさが心地よくて、照れくさい。
「かっ、克己くん、彼女は?」