【短】聖なる夜を、君と。


はっきり言って、クリスマスなんか、私にとってはただの平日。

バレンタインもホワイトデーも、私には関係ないのない行事。


だって、彼氏いないし。

好きな人もいないし。


『乃愛って、恋愛とか興味なさそうだよね。』


クールで冷めた性格のせいか、周りからはそう言われる。


誰も知らない。

本当の私は、素敵な恋を夢見る乙女だってこと。


高2になっても、未だに“白馬の王子様”とかに憧れてるし。

そんな柄でもないこと、絶対に周りには言えないけど。


だから、私は“恋愛に興味のないクールな女”を演じる。


好きだ、なんて言ってくる男はたくさんいる。

でも、何か違う。


本当の私は“クールな乃愛”じゃない。

その裏に隠された本当の私に、早く気付いて。

どこかにいるなら、早く現れて。


私の白馬の王子様…。




君に出逢ったったのは、そんな頃。



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