奴のとなり



どかどかと廊下を踏み歩くので、
奴には心底うんざりした様な顔をされた。



そんな顔を見てもあたしの気は収まらない。



「ん」



そう言って渡されたものは飴玉。



あたしは鼻を鳴らしながら受け取ると、
口に放り込んだ。



おいしい・・・。



予想以上に美味しい飴に、
いつの間にか機嫌も直る。



美味しそうに頬張るあたしを
奴は満足気に眺めた。










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