奴のとなり



なんで彼女達と過ごしているかというと、
簡単に言うならあたしは彼女たちに呼び出されたのだ。



楽しい話をする雰囲気じゃないってことは十分わかる。



それに、
何の用件があってかは知らないけど、
誰のことでなら分かる。



彼女たちは
あたしを呼び出すだけ呼び出して話そうとはしない。



寒いから早く中に入りたいんだけどな。



冷えた手を擦りながら、あたしは足踏みをした。



沈黙は長くて、
あたしは段々退屈になり始めた。



すぐ横に生えている木の葉を数えてみたり、
転がる石の性格を考えてみたりしてみた。










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