奴のとなり



うっとり眺めて、あたしは決心する。



言ってしまえば、口にすれば取り返しはつかなくて、後悔するかもしれない。



でも、あたしの素直に感じる気持ちだから、奴にも伝わればって思う。



どっちに転んでも、あたしは受け止めようって思う。



あたしは顔を上げると、覚悟して桃矢くんを見た。




「桃矢くん」




「ん」



「あたしね」



「どうした?」



「あたし」













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