奴のとなり



「ほんとにごめんなさいっ!!」



勢いよく頭を下げたせいで、頭がぐわんぐわんする。
それでもあたしは頭を下げ続けた。



「なんのことかしら」



降ってきた言葉は予想外な言葉で、唖然としながら頭を上げた。



そりゃ、時間が経ちすぎてるけども。
今更って思うかもですが。



口をぽかんと開けていると、小悪魔さんはくすくす笑って、あたしの顎に触れた。



「忘れちゃったわ」



「…忘れ?」



「そ。でも怒るとしたら、しょうもない理由で私に構ってくれなくなったってことね」



「かまっ?」



「飼ってる猫に手を噛まれた気分よ」



「へっ?」



まさかの猫扱い。
それって…、あたしのことですよね?



ぽかんと開いた口を閉めさせると、小悪魔さんは足を組み替えた。












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