奴のとなり
ぷぷぷっ
可愛い・・・。
可愛すぎる!!
こんな簡単なことで喜ぶなんて。
いっつも
色んな女の子を連れて歩いているような男なのに。
見つけてしまった可愛いところに、
逆にあたしが恥ずかしくなってしまった。
うん。
これから、たまに名前で呼んであげよう。
「言うけど、もう呼んであげないよ」
たまにしかね。
最後の言葉は声にはしなかった。
言ってしまうと面白くないもの。
奴はあからさまに不機嫌になって、あたしの横に腰を落とす。