有罪モラトリアム

ぉぉっ。
大きな鏡がいっぱーい。

チマチョゴリに着替えて、鏡の前でなんとなくクルっと回って。
ぁ、Oさんに髪整えてもらわなきゃ、と更衣室から出ました。

外に出ると、そこにはカナタさんしかいませんでした。
あれれ?部長は??

彼「ユキさん。ノリゲとコチつけますね。」

えっ!
カナタさんがやってくれるの・・・?!

彼「こっちです。」

更衣室の隣の部屋へ案内してくれました。
どうやらロッカールームのようです。
大きな鏡と、イスがいくつも置いてありました。
部屋に2人っきりだとドキドキしちゃいます。
早めに来て良かったぁ。

彼「どうぞ。」

と言って、イスを引いてくれました。
ストンと座って、鏡に映った彼をじぃっと見ていました。

彼は櫛で私の髪をほどき始めました。

うわ、これやっばい・・・。
くすぐったすぎるぅぅぅ。
お尻の方がむずむずします。

彼「髪、柔らかいですね。」

私「そ、そうですか?」

彼「ユキさんは髪が長いから結びやすいです。」

いつも女の子の髪触ってるのかなぁ・・・なんて。
無駄にじぇらしぃ・・・。

彼は私の髪を丁寧にお団子にしてくれて、コチも飾ってくれました。

彼「はい、できました。ちょっと立って。」

腰の辺りにノリゲという装飾品も飾ってくれました。

私「ありがとうございます。」

彼「ユキさん、可愛いw」

!!!

う、うれしい・・・!

彼に言われるのがいっちばん嬉しすぎる・・・!!

でも照れ隠しに笑うことしかできません。

彼「Yには気をつけて下さいね。僕も見張っておきますから。」

私「はぃ・・・。」

彼「お昼は一緒に食べましょう。
  控え室があるので、11時半になったら来て下さい。
  ちょっと早めになってしまいますが…。
  他のウェイトレスさんと時間がかぶらないように調整してありますので。」

私「わかりましたっ。」
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