有罪モラトリアム
・・・・・。

言葉を、失った・・・。

Bはきっとすごくすごくその彼のことが好きで。

私がカナタさんに対して思っているのと同じくらいきっと好きで好きで。

それを考えたら、なんだか涙が止まらなくなってしまった。

どんなに辛かっただろう。

今、学校で自分がおかれている状況より、ずっと辛かったんじゃないだろうか。


私「つらかったね・・・・・。ごめんね、泣いちゃって言葉が出てこない」

B「なんでユキが泣くのよw」

私「だって・・・」

B「とにかくさ、それがあってから何か男の人信じるの怖くなっちゃったw
 私の事好きって言ってくれる人とは何人か付き合ってみたけどすぐ別れちゃうし。
 情けない話でしょw」

私「情けなくなんかないよ。
  そんなことあったら信じられないのも納得だよ・・・。」

B「ありがとねw
 私、ずっとユキのこと羨ましいって思ってた。
 だからわざと意地悪なこといっぱい言っちゃった…。ごめんね。」

私「カナタさん取られないかと必死で、Bのこと苦手だなぁって思ってた。
  でもBと話すうちに全然そう思わなくなったよ。
  本当はBのことずっと羨ましいなって思ってただけ。
  私にないものいっぱい持ってるもん。」

B「ユキと話してると調子狂うなぁw
 バカ正直が移っちゃうんですけどw」

私「たまには本音トークもいいじゃんw」

B「ユキみたいに本当は恋してみたいんだけどね~。
 Mって軽いから心配だしw」

私「根はいいやつだと思うよw」

B「どうだかなぁw」


2人で雨にビショ濡れになりながら立ちつくす。
Bはそのへんにいるモンスターを叩きだした。


そして、ポツリ、とつぶやいた。





B「仕方がないから付き合ってあげようかな」
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