ユキの奇跡

喜びも分かち合える…!

 
 「もう!今日はなんで急に消えちゃったの?」
 「まぁまぁ、怒らないの!結構楽しそうに話してたじゃない」
 「見てたの?」
 「ハナ、結城君のこと好きになったんじゃないのォ」
 「ちょっと、茶化さないでよ~」
 
 その日の夜、急に消えたユキはちゃんと現れて、二人でたくさん結城君の話をした。
 好きとか嫌いとかそんなんじゃないけど、結城君と話すのは楽しい。それは確かだ。
 
 「聞いちゃったよ~、お弁当作ってあげるって言ってたね、結城君」
 「うん…。なんか、ちょっと嬉しい」
 「よかったねぇ、ハナ。好きかどうかはともかく、友達、出来たじゃん」
 「うん!ありがとう、ユキ」
 「がんばりなよ」
 
 言って、ユキは笑った。
< 6 / 9 >

この作品をシェア

pagetop