僕たちは回り続ける


静香は休み時間のたびに現れた。

高校3年生らしく、梓は赤のリボンだが、彼女は緑のリボンをしていた。ちなみに2年は青である。

甲高い声で騒ぎ嵐のように去っていく。それを、特別な眼で理生が見ていることに気がつくのは消して難しいことではなかった。

男子の中にいて、楽しげに喋る姿をじっと見つめたまま彼女はうっとりと自分の世界に入り込んでるし、頬も心なし桃色だった。


「婚約者いる奴好きになってどうするのよ」

「奪う」


ガッツポーズを胸に理生は意気込む。

ため息をついて彼女を見て、梓は駿を見た。

巨乳を押し付けられても顔色一つ変えない。


                      
「駿君」

「……村田……理生だっけ」

(げ、話しかけてる)


理生の行動は早い。静香に一睨みして押し出すように割り込む。当然静香は不機嫌になり駿の腕をもぎ取るように抱きしめる。


「駿はあたしのものよ」


静香はフフンと鼻を鳴らす。


「婚約なんて結婚じゃないんだし、結婚したってバツイチだし」


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