紅い月と蒼い月






「学校に行く?」



「はい…行ってきます…」



「行ってらっしゃい…」



パタン



あたしは…貴女と戦う…



だってそうするしかないじゃない…



気付けば明日は満月…



チャンス…………



「おっはよ遊佳
昨日休んでたよね?
風邪でも引いた?
あっ…お母さんのお葬式?」



「うん…魅佳来てた?」



「来てた」



「そう…」



「顔色…悪いよ?」



「大丈夫…」



「なら…良いだけど…」



「心配してくれてありがとう」



「だって友達でしょ!!」



友達…魅佳の事件が有って…忘れてた…



「友達ね…」



「おはよ遊佳」



「海斗…おはよう」



「あっつ〜い♪」



お母さん…



ツゥーポタッ



「涙?あたし泣いてるの?」



「なにか悪い事した?」



「違うんだよきっと…
多分に梓に…母親を重ねてしまったんだ…」



「そうなの…」



「ごめん…ごめんね…梓…」



「大丈夫だよ…
お母さんが亡くなったら…悲しいと思うから…」



「遊佳…」



「着いたよ…学校に」



学校…







ガタッ



「遊佳…」



「どしたの美藍」



「…黒板…見た?」



黒板に目を向けると…



『遊佳を殺してっ!!』



魔の手がすぐそこまで迫っていた



「魅佳はどこ!!」



グイッ



「離してっ!!」



「遊佳!!」



「海斗!!梓!!来ちゃダメーッ!!」



「魅佳……」



「あら…来てたの…海斗」



「お前の仕業か!!」



「ウイルスに感染させられるなら…どこまで出来るか試したかったのよ
まずは学校を支配下におくことを前提にね」



「魅佳…貴女って人は…」
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