永遠の約束-約束のはじまり-
あの日。
礼香たちの捜査に参加させて欲しいと言ったあの時から礼香の綺羅への態度は急変した。
前から綺羅自身も礼香の視線を感じてはいたけど、深くは考えていなかった。
だけど、今のあからさまな態度にはさすがの綺羅も気づいていた。
クラスの女子は礼香と綺羅の急接近に、やたらと礼香をたきつける。
それに乗せられるように礼香も何かと綺羅へと関わってこようとするのだ。
あれって、一種のストーカーに近いよな………。
どこに行くにも自分も一緒にとついてくる礼香。
唯一ついてこないのはトイレぐらい。
それ以外は何があっても綺羅についてくる。
ここ最近だと真里たちと話すこともままならない。
「鬱陶しい………」
心の中に湧いた気持ちを正直に口に出す綺羅。
相手の気持ちは明らかにわかっている。
だけど、告白はされていない。
それでも、自分の気持ちをはっきりと告げるべきか?
いや、気持ちを知っているとかそういうことではなく、うまく今の状態を止めてもらうように言うほうがいいのかもしれない。
だけど………
綺羅はクラスの女子のすでに思い込みも気にかかる。
いくら綺羅が言っても、それを自分たちのいいように解釈して礼香を言い含めそうで怖い。
それだと、何を言っても同じことだ。
どうして、こんなことになってしまったんだろう。