実の弟に恋をしました。



えっ!?


微かに聞こえた声に慌てて振り返ると、陸が眠そうに目を擦りながら体を起こしてあたしを見ていた。



「ご、ごめん。起こしちゃった?」


「…や、へーき……」



まだ半分寝ぼけているのか、ぼーっとしたまま寝癖だらけの頭を掻いている。



てゆうか。

寝起きの陸って初めて見たけど、なんか可愛い……。




「……姉貴、なんでいるの?」


「えっ…あ、お母さんに起こすよう頼まれて」



決して寝込みを襲おうとしたわけじゃ…。


< 108 / 380 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop