実の弟に恋をしました。



「…やべっ」


あたしの首筋に顔を埋めたまま、小さく声をあげる陸。


そして、あたしの髪を優しく撫でたあと、名残惜しそうに体を起こした。



「……陸?」


「…わり。なんか止まんなくなりそうだったから」



……ッ!


そ、それって。


つまり、そうゆうこと…だよね?



「……」


「下、行こっか?」


戸惑うあたしに、笑顔で手を差しのべる陸。


「……うん」


陸に手を引かれ、体を起こす。




…なんだろう。


なんでこんなに寂しいの?


イケナイことなのに…





『陸に抱かれたい』






そう思ってしまったんだ──。














   第7章・おわり


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