恋はミラクル 『雪だるまと花屋のおじさんの小さな恋』

第十三章 一回目の別れ

次の年の春。

そうとう、悩んだ。

何日も・・・

あれは３月上旬俺がお店を出す直前、二人のこの先を考え別れることを決心した。

なぜなら、俺自身いくつものことに同時に力を注げないと思ったから。

また雪だるまと一緒にいる時間が無くなると思ったから。

まとめると俺は彼女を幸せに出来ない、俺とこの先一緒に居たとしても彼女は幸せに成れないと思ったからだ。

とても苦しい決断だった。

最愛的決断だったのか？



雪だるまをいつもの運動公園に呼び出した。俺は涙をこらえながら別れを告げる。

どんなカッコいい台詞を言ったのか覚えてない。

辛かった。

すごく体が震えた・・・とても　



彼女はうなずく事しかできなかった。

この時も時間が止まった。

でもこの時は時間が止まって欲しくなかった。

流星の様に早く終らせたかった。



そして俺は勇気を振り絞り彼女を置き去りにしてその場を去った。