工場裏の宇宙ネコ
「ひときわ光が集まる所があってね、
 その中心にココロちゃんがいたんだ
 私たちは何とかコンタクトが取れないかと、色々試してみたんだが…」

「光でコンタクトを取る事に成功したんですよね」

「そうだ
 光だけがあの門を通り抜けられるからね
 何日もココロちゃんに呼びかけて
 やっとこちらに来てもらう事に成功したんだよ」

「ふむふむ
 因みに、どんな方法でメッセージを送ったんですか?」

「それはね
 紙に絵とか文字を書いて、
 その裏から光を当てたんだよ
 ココロちゃんも同じ様に返して来たな」

「そうなんですか
 それで、ココロはこっちにはすぐ来たんですか?」

「いや、すぐではなかったね
 なんでも捜し物があるらしくて

 最終的には、こちらに来ても継続出来るって事で解決したんだが」

「ココロはその時の記憶ってある?」

『全然覚えてないの…
 覚えてるのは、工場で目が覚めたら
 周りにいっぱい人がいた事かな』

やはり、ココロは門を通り抜ける時に記憶を失った様だった。


「工場長、
 ココロが門をくぐり抜ける時ってどんな感じでした?」

「う~ん…
 ココロちゃんはそのまま歩いて通り抜けてたな
 私たちも何度も試したが
 誰も門を通り抜けられなかったと言うのに
 本当に不思議だったよ」

やっぱりここらの話は博士の話と同じだな、なぜ工場裏に住むことになったかを聞こう。
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