来る来る廻る


いつも私が行く度に来ている、金持ちのおばちゃん…行く度に会うって事は、毎日来てるのかな?

そのおばちゃんなんかは、普通の日でも、ドンペリの2本や3本は平気で開けている。

今日みたいなバースディなら…きっと翔の為に…ドンペリのタワーでも作ってあげるんだろうな……。

このおばちゃんは、絶対にAランク間違いなしだ。

クラブのママもいる。

いつも着物姿で、女の私から見ていても、うっとりするくらい美しい。

その人の指は宝石だらけ…きっと翔はその指で遊ばれ、小遣いをたくさん貰ってるに違いない。

って事で、この人もAだ。

他にも、翔の客は一杯いる。

でも翔が寝ている女は…私の計算上…今上げたこの二人と私の三人だけだと思う。

突然のつまみ食いは別として……。


 私には弟が一人いる。
   二人姉弟。

父はあちこち海外赴任ばかりで、ほとんど家にはいなかった。

だから、思い出もなけりゃ、父親に対し恋慕の思いも何もなかった。

母は…弟の物だった。

母親って、息子が可愛いって言うけれど…内は特にそれがきつかった。


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