いとしのネコミミ騎士(ナイト)さま!! ~イケメン騎士軍団と砂の国~
ゴージャススウィートルームのリビングソファーに座ると、あたしは再び姿を現した……やってきた黒衣の美青年軍団と向き合っていた。

「先ほどは誠に失礼をいたしました。
女王騎士団として恥ずべき行為でした。
でも、我々一同、姫様の安否をいち早く確認したいと思った気持に偽りはありません。
どうぞ、お許しいただきたい……」

アイドルグループのように三角形に立ち並ぶ美青年軍団を、あたしはゆっくり見つめた。
銀色のお兄さんを中心にして、深々とお辞儀をする青年軍団。
その中に、彼、『シュリ』もいた。

(どっかで会ってるような気がするんだけどなぁ……どこだっけ???)

一人、一人をまじまじ見つめる。

シュリの顔は夢で見てる。
だから、会ったことがあるような錯覚を覚えるのは当然って言えば当然よね?
でも、他の人たちは?
今回で2度目。
のはずなのに、どうしてもそれだけって気がしない。
以前ってほど遠い時間じゃなくて。
ちょっと前ってかんじなんだけど……

「ここが、日本じゃなくて、どっかの外国っていうのはわかりました。
でも、どうして日本語通じてるんですか?
みなさん、日本人には……見えないんですけど……」
向き合う美青年軍団の顔が一斉にきょとん顔になった。

なんで?
あたしの質問、どこか変だった??

「この国のお言葉を姫様はお話しされておいでですよ」
「は???」
「だから通じているんです」

銀髪のお兄さんがにっこり微笑んでそう言った。

この国の言語?
英語ってこと?
あたし、英語しゃべれたっけ?
ホームステイとか、したことないけど……

「言語的な記憶は失われていない……ということですよ」

納得?
三つ子の魂百までっていうのはよく聞く。
小さい頃に覚えたことって、大きくなっても失われないって。
じゃ、あたし。
きっと小さい頃、すっごい英才教育受けたんだろうな。
でも、それってぜんぜん普段の生活に生かされてないよね。
生かされてたら、中間とか、期末とかでもっといい成績とれてるはずだもん。
特に英語……
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