いとしのネコミミ騎士(ナイト)さま!! ~イケメン騎士軍団と砂の国~
『バカな子だね、あんたは……』
ママが笑ってる。
『僕たち二人の子に決まってるじゃないか!』
本当なの、パパ?

『そうだよ。僕たち二人はこんなにキミを愛しているじゃないか!!』

うん。そうだよね。
あたしも……
あたしも二人が大好き!!
だから……あたしはあたし。
他の誰でもない。
天海ユナなんだ!!

ポロリ、ポロリと涙のしずくが後から、後から垂れ落ちては、あたしの手の甲に落ちた。

「姫様……」

拭っても、拭ってもどうしてもとまらなかった。

「行こう、カレン。
今は一人にしてやりたい……」

シュリの声が重たく響いた。

一人、だだっ広い部屋にぽつりと残されて……
襲う孤独の波に押しつぶされてしまいそうだ。

あたしは帰りたい!
こんな訳わかんないとこ、もう一秒だっていたくない!!

声をあげて泣いた。
声がかれるまで、あたしは泣いた。

ただ、それしかあたしにはできなかったから……

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