いとしのネコミミ騎士(ナイト)さま!! ~イケメン騎士軍団と砂の国~

静かに中に入る。

金色の僧衣をまとった修道女のようなキレイな女の人が何人も、何人もいて、祭壇上の大きなフラスコ画に向かって歌を捧げていた。


「これが今見られるラエル様の獣人姿ですよぉ」


フランがそうささやいた。


あたしは息をのむ。


金色に輝く髪。

まばゆい黄金の瞳。

長く美しいたてがみを雄々しく風になびかせて。

翡翠色の草原の海の中。

黒馬を駆るその姿。


あたしはその人を知っていた。

ううん。


その人にそっくりな人を、あたしは知っていた。



「シュリ!?」


まとう色と、妙な三角耳としっぽを除けば。

そこに描かれているのは……



まぎれもなく、シュリその人だった。
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