悲しみと魔法と、そして明日と

02 ここから

リクは街での一件を話した。

「なるほど。それならナツに付け入る隙がありそうだ。二週間もキャンプしたかいがある」

「既に手続きは済ませてきた。このあとすぐにナツ邸に行くぞ」

パンッ

ショウは両拳を弾いた。

「いよし!俺はオーケーだぜ!ただぁあああし!そーいう難しいことを考えるのは妹さんを助け出した後だ!目の前のことに全力を尽くすぞ!!」

二人は当然だと言わんばかりに大きく頷いた。

「そういえば貴様らまた車改造しただろ」

リクが思い出したように二人を睨みつけながら言った。

「気のせいだと思うよ?」
「気のせいじゃないか?」

ハモリ具合が非常に怪し過ぎる。

「なんで車を改造する金があって、メシを買う金がないんだよ!!アホか!!」

「ま、まぁそんな怒るなよ。そう言うと思って二人でメシを調達してきたぜ!なぁユウリ」

「当然だ。見ろこの大量の食料を!」

ユウリが自信満々に取り出したのは、フクロツルタケ、ホテイシメジ、トリカブト、スイセン。

ブチッ←リクの何かが切れた音

「全部毒持ちだぁああああああああああああ!!!!(怒)」

この後、二人は結構マジに怒られた。
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