学校イチのチャラ男と手錠∞でつながれちゃった女の子の物語(仮)


「被害者は即死。
時刻は早朝5時ちょっと前で。
元々、交通量の多い道路ではなかったし、小雨がパラついてたから、通りを歩いてる人なんかいなくて……。多分、本能的に運転手は逃げることを選択しちゃったんだろうな。
だけど、唯一その現場を目撃したヤツがいたんだ」



「それって……」



「うん。それがオレ。
その現場が友達の家のすぐ前でさ。
オレ……たまたま、前日からソイツんちに泊まってたの。
夜中まで話しこんだ後、友達は寝ちゃったんだけど、オレ眠れなくてさ。
2階にあるベランダに出て、外の景色眺めてたんだ。
そしたら、ドーン!ってすげー音して……」



その時のことを思い出したのか、深町京悟は辛そうに顔をゆがめた。


あたしもなんて声をかけたらいいかわからなくて、しばらく沈黙が続く。



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