学校イチのチャラ男と手錠∞でつながれちゃった女の子の物語(仮)
今、ふたりの頭に浮かんでいるのはきっと同じ光景だ。
それはあたしが深町京悟を嫌いになったきっかけ。
1年の春。
入学してすぐの頃のことだ。
クラスのある女の子が、深町京悟に手作りのクッキーをあげた。
それ自体はめずらしいことでもなんでもなかった。
彼はよくそんな風に女の子達からちょっとしたものをもらったりしていたから。
だけどあたしはたまたま見てしまったんだ。
放課後の教室。
深町京悟はもらったクッキーをひとくちも食べないまま、他の男子にあげていた。