学校イチのチャラ男と手錠∞でつながれちゃった女の子の物語(仮)
「京悟って、いつも優しいし、一緒にいて楽しいんだけど……。
かたくなに閉じてる部分があるっていうか、彼の中には絶対に他人には踏み込ませない領域……みたいなのがあるんだよね」
コクン……とあたしは静かにうなずいた。
昨日一緒に過ごして、あたしも深町京悟のそういう部分を感じていたから。
「女の子ってさ、付き合ったらその人の特別になりたいって思うでしょ?
他の人には見せない部分をあたしだけには見せてくれるんじゃないか……って勝手な期待もっちゃうの。
だけど、結局あたしじゃダメだった。
心を開いてはくれなかった。
彼とならわかりあえるんじゃないか……なんて、あたしの一方的な思い込みだった。
それに気づいたから、自分から手を離したの」
「深町のことを……フッたってことですか?」