学校イチのチャラ男と手錠∞でつながれちゃった女の子の物語(仮)
しばらく沈黙が続いた後。




「わかった」




てっきり呆れられたかと思ったのに、


深町京悟はあたしの手を放すと、優しい声で言った。




「その代わり、歩幅あわせろよ?」



「うん」



あたしがコクンと頷くと、


彼は背を向けて歩き始めた。



歩幅あわせろ……なんて命令口調で言うわりに、その歩き方はゆっくりで。

後ろにいるあたしに気を遣って歩いていることはすぐにわかった。




深町京悟が女の子に好かれる理由は、きっとこんなところにもあるんだろうなぁ……。


なんて不覚にもそんなこと思いながら彼の後をついていく。




すると、数メートル進んだだけで彼の足はなぜかピタリと止まってしまった。



「桃ちゃん。
……その前に、オレ、寄りたいとこがあるんだけど」


「え? どこ?」


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