学校イチのチャラ男と手錠∞でつながれちゃった女の子の物語(仮)
オレがクックッと肩を揺らして笑っていると
自分で言って恥ずかしくなったのか、
彼女はさっき以上に顔を真っ赤にするとバタバタと足音を響かせて今度こそ出て行ってしまった。
その後ろ姿を見送りながら、オレは考えていた。
ここに来る前に会った花が言っていた言葉を。
彼女はトイレでこう言っていたらしい。
「もってうまれた才能をフルに使ってなにが悪いの?」
って。
それは花のための言葉だったんだろうけど……。
オレにとっても救いになった。
聞いてるこっちが恥ずかしくなっちゃうぐらい単純な発想なんだけど。
だけど、心の中にストンと落ちてくる言葉っていうのは案外そんなもんなのかもな……。