君の音



彼女の着替えを待つ間、
タツヤは机に所狭しと紙を貼りつけだした




「タツヤ?何してんだよ」


「何って…お前も気づいたんだろ?
簡単な会話なら俺らの口の動きを読み取ってくれるけど…長くなるとミズキちゃんが疲れるだろ?
だから筆談するんだよ」



「あっ…そうか!
なぁ、なんでミズキちゃんと知り合いなんだよ!」



「お前、あの虹見て何も思わなかったか?」



「さすがに俺でもすげーなって分かるよ」



「だろ?俺もさ。
あの虹見た時感動したな…
だから駄目もとでウチのスタジオにも絵を書いてくれないかって交渉したんだよ
んー、結構頑張って通いつめてな。

最初は断られたけど、俺の粘り勝ち!」




「でかした!」



「だろ?
まぁ、俺はお前と違ってビジネスですけど〜」



「なっ…!」






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