君の音
今日から仕事場となる共有スペースに入ったとたん、彼女はプレゼントへと駆け寄った。
(これ……私のために?)
「気に入った?」
(ありがとう!)
「早速、使っちゃおうぜ」
(うん!)
俺達が思った以上に
彼女は喜んでくれた。
何枚かつなげたホワイトボードと色とりどりのペン
彼女が汚れを気にせず休憩できるようにカバーをかけたソファー
小さな冷蔵庫とお菓子が沢山入ったバスケット
ふたり並んで真新しいボードに書き始めた
(本当にありがとう)
「喜んでくれて良かった」
(こんな快適な仕事場は初めて!)
「三食昼寝付き!」
(えー!ご飯出るの?!お昼寝も?)
「あたりまえだろー」
(やったー!)
「おっ!やってるな」
「タツヤ!ミズキちゃんスゲー喜んでくれたぞ」
(タツヤさん、本当にありがとう!)