恋の魔法のかけ方

もう~また、そう言う・・・。

私は、誰がそう言ったのか察しが付いていた。

「機種変なんてしないのに、どうしているんだよ?」

髪をツンツンにした長身が言った。

「あら!?私達、晃さんのお得意サンだって知らなかったの?ね~晃さん!!」

明日香は、さらりと笑顔で交わした。

さすが~!明日香!!


それに引き換え私は・・・・。

男子が入ってきた時点で『どうしよう・・・』なんて考え固まってた。

「そうだね!この店も、明日香ちゃん達でもっている所も、あるかもね。かなりの人、
ココで契約してもらっているし」

そう言いながら晃さんは、人数分のコーヒーをテーブルに置いた。

「ほ~ら!!」

明日香は、自慢げとばかりに両腕を組んで見せた。

「なんだよ。偉そうに!その態度」

ツンツン頭が、ちょっとすねた。



そう。
ココ晃さんの店とは、駅前の『携帯ショップ』なのだ。

と、言っても店員は2人で晃さんともう一人は40代のパートのオバさん。
 
でも、この時間は、もう晃さんしか居ない事を、みんな知っている。

いつの頃からか、コノ駅を使う一部の学生のたまり場になっていた。

顔を出すのは、決まったメンバー。

で、ツンツン頭もその一人。

私は、まともに話した事は無いんだけど気さくで話題豊富で整った顔。

そんな彼。

『今井 光』に、陰ながら憧れてる私。

まともに話した事の無い人に、憧れるなんて・・・・。

 変カナ!?


 

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