サンタクロースに恋をする

【必要ない】

真っ直ぐ帰る気にならなくて、ぐるぐる夜の街を歩いた。


なんだか強烈に悲しかった。


自分が凄く嫌な女に思えた。


足の指が痛くて、携帯で時間を見ると、もう深夜...むしろ朝方でびっくりする。


『何...やってんだろ。』


ため息をついて帰ろうとすると。


『咲。』


龍の少し驚いた声が聞こえた。


顔を上げると龍と綺麗な女の人があたしを見ていた。
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