ケータイ恋愛小説家
声を掛けようとしたが、その声を飲み込んだ。

足はまた動きを止めた。



蓮君の後に続いて女性がCD屋から出てきたせいだ。

彼女は傘を持っていなかったらしく、蓮君の傘にそのまま入った。

蓮君はさりげなく傘を女性の方へできるだけ向け、彼女が雨に濡れないように気遣っている。

微笑み合う二人……。

二人は相合傘をして、そのまま店を後にした。
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