ケータイ恋愛小説家
どんなに人がたくさんいたって、あたしはきっと彼を見つけられるんだ。


見覚えのある緩くウェーブのかかった黒髪。

シャンと背筋を伸ばしてゆったりとした調子で歩く姿。

見間違うはずもない。

蓮君は横断歩道を渡っているところだった。



嫌だ、行かないでっ……。


「蓮くっ……」


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