ケータイ恋愛小説家
放課後、帰宅したあたしはいつものようにパソコンを立ち上げ、掲示板をチェックする。


そしてある書き込みが目に留まった。



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投稿者:アジサイ

この間は失礼な発言してごめんなさい。
今回のキスシーン、すごくドキドキしちゃいました。

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えっ……。


うそ……。


「や……やった―――!」


あたしはイスの背もたれに置いてあったクッションを放り投げてキャッチすると、それをギュっと抱きしめた。


アジサイさんが褒めてくれた!

これって、すごいことだよね!

あたしの書くキスシーンがちゃんと伝わったって証拠だよね?


どこかで聞きかじったような内容でなく、あたしの言葉で、ちゃんと表現できたからだよね。


その日、あたしはうれしくて、アジサイさんからの書き込みを何度も何度も読み返した。
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