リボンの指輪
確かに、ここのところ毎日、違う女の子と歩いている頼の姿を見つける。




中学校の頃までは、違ったのに。




女の子となんて付き合ったこともなかったくらい。




もしかして、初めての彼女と何かあったんじゃないかとか、勝手に想像を膨らませてしまう。




それでも一応“幼馴染み”としては、
心配になるものだ。




「お前、今日起こしに来なかったべ!」




目が覚めたのか、頼があたし達のクラスに乗り込んでくる。




香織は、ここぞとばかりに、
睨みつけている。




気付いているのかいないのか、
頼はあたしの目の前の席に腰掛けた。




「あんた、クラス違うくせに、毎朝ここ来るの、やめてくれる?」




「いいじゃん、別にぃ」




でも本当、毎朝こうして来てくれるけど、
何をしに来てるわけでもない。




「っていうか、起こしたよ?起きなかったんだよ、頼が」
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