リボンの指輪
「それは、分からないよ?後悔するくらいなら…」




「……陽菜だったら、そうするかもしれない。でも、あたしは違うんだよ」




「香織……」




これまで、どれだけ悩んだか、分からない。




好きなのに伝わらないって、本当に悲しいことだと思う。




“琢磨”くんも、どうしてそんなことをしてしまったのか。




結局離れるなら、最初から、“幼馴染み”でいればよかったのに。




「琢磨くんの、名字は?」




「……島崎だけど」




「あたしが行って来る」




「えっ?」




「香織が行かないなら、あたしが代わりに行く。だってこのままじゃ、絶対に香織、後悔するから。どっちにしても、先になんて、進めない」




香織の瞳が、小さく泳ぐ。
< 256 / 276 >

この作品をシェア

pagetop